夢に現れた9:28という時刻、画面を走るロンドンの赤い二階建てバス。それは、人生の後半戦に入る僕への「そろそろ出発だ」という合図だった。
気づけば僕は42歳。挑戦した距離は42.195km。偶然みたいに重なる数字が、僕の背中をそっと押した。フルマラソンは、ただの競技じゃない。自分を信じ直すための物語だった。
目次
- なぜ走るのか:42歳の決意
- AIと走る:人間味のある対話
- 30kmの壁:折れないための小さな一歩
- ゴールと余白:記録よりも記憶
- 42歳×42kmで得た5つの気づき
- 明日からの行動:7日ミニプラン
- 9:28のアラーム:今日のスタートライン
- 関連記事・連載リンク
- よくある質問(初心者の不安に答える)
なぜ走るのか:42歳の決意
きっかけはシンプルだった。家族の前で、諦めない背中を見せたかった。借金や仕事、時間の制約。言い訳なんて、挙げればいくらでもある。でも、言い訳を並べる自分より、一歩だけ進む自分でいたかった。
最初の1kmで息が上がり、アプリの心拍数が現実を突きつける。恥ずかしかった。でも、決めた。昨日の自分に一歩だけ勝つ。そのルールだけは守る、と。
AIと走る:人間味のある対話
AI:「今日は距離じゃないよ。気持ちよく終わることが目標。
明日また履きたくなる終わり方をしよう」
AIは、数字だけじゃなくて心の温度を見てくれる存在だった。走りたくない日は、歩いてOK。雨なら体幹10分でいい。完璧より継続。その言葉が、玄関を出る勇気になった。
AIの伴走メモ:
- ジョグは「会話できるペース」で十分。
- 週1回だけ、最後の10分を少しだけ速く(達成感を作る)。
- できない日は「シューズを履く」だけでOK。玄関を出たら80点。
30kmの壁:折れないための小さな一歩
本番、25kmで脚が重くなり、30kmで歩いた。抜かされるたび、心が小さく崩れる。そのとき、沿道の声が飛び込んできた。
「あと一歩で、景色が変わるよ!」
世界一小さな一歩が、世界一大きな景色を連れてきた。9:28の時計が頭に浮かぶ。あれは出発のベルだった。もう一歩、もう一歩。気づけば、また走れていた。
ゴールと余白:記録よりも記憶
ゴールしたとき、時計は6時間を少しオーバー。悔しさより先に、静かな確信がやってきた。「やれば、できる」。数字は忘れる。でも、あの一歩の感触は一生残る。
記録は数字。記憶は物語。 僕が走ったのは、誰かの明日を明るくするためでもあった。
42歳×42kmで得た5つの気づき
- 小さく始めると、続けられる。 10分ジョグはゼロより100倍いい。
- 「今日はやめたい」は幻。 シューズを履けたら50点、外に出たら80点。
- 比べる相手は、昨日の自分。 他人は他人の物語を走っている。
- 壁は合図。 やり方を一段だけ変えるタイミング。
- ゴールは通過点。 次のスタートラインは、いつもすぐそばにある。
明日からの行動:7日ミニプラン(サブ5.5 → サブ5の橋渡し)
- 月:オフ(ストレッチ5分・ふくらはぎケア)
- 火:ジョグ30分(会話ペース)+ 流し100m×3
- 水:体幹10分(プランク/サイド/ヒップリフト)
- 木:ジョグ40分(最後の10分だけ少し速く)
- 金:オフ(階段はトレーニングだと思って上がる)
- 土:LSD 60〜90分(心拍を上げない・景色を楽しむ)
- 日:回復ジョグ20分(超ゆっくり)+ 全身ストレッチ
※体調が微妙ならウォーキングに置き換えOK。完璧より継続を。
AIのワンポイント:「気持ちよく終わる」を習慣化しよう。終わり方が、次の一歩を連れてくる。
9:28のアラーム:今日のスタートライン
スマホのアラームを9:28にセットしてみてほしい。その時刻になったら、立ち上がる。たったそれだけの儀式が、あなたの一日を、そして未来を少しずつ変えていく。
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よくある質問(初心者の不安に答える)
走れない日が続くと、やる気がなくなります…
「シューズを履く」だけでOKにしましょう。履いたら50点、玄関を出たら80点。0点を避けることが継続のコツです。 ペース管理が苦手です
「会話できる速さ=正解」です。息が上がるなら少し落とす。最後の10分だけほんの少し速くして「気持ちよく終える」を作りましょう。 ケガが怖いです
週に2回は体幹10分を。ふくらはぎとハムのストレッチを習慣化。違和感が出たら躊躇なくウォーキングに切り替えてOKです。
最後まで読んでくれて、ありがとうございます。
この文章が、どこかで俯いている誰かの「もう一歩」になりますように。
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