昭和レトロブームの歴史をひもとく 2025年

昭和レトロ くらしと制度

昭和レトロブームは、単なる一過性の懐古趣味にとどまらず、時代の空気や世代の感性に呼応しながら、幾度も姿を変えて再燃してきました。経済やテクノロジー、そして人々の価値観の変化を背景に、それぞれの時代において「昭和レトロ」は異なる意味合いを帯びながら存在し続けています。

野田商店は定期的に昭和レトロがトレンドしているのではと思い、過去の昭和レトロの深堀していきます。皆さんも「懐かしい」という気持ちでご覧ください。

【第1次ブーム】1990年代後半~2000年代初頭

  • 【主な担い手】団塊ジュニア世代や団塊世代の大人層
  • 【社会背景】バブル経済の崩壊後、上昇志向から内省的・癒し志向への価値観の転換期。未来に期待するよりも、過去の安心感や懐かしさに癒やしを求める傾向が強まった。
  • 【主な流行】昭和映画や歌謡曲のリバイバル上映、ホーロー看板や駄菓子屋を再現した商業施設、レトロ家電のコレクション、三丁目の夕日的なノスタルジー作品

この時期のレトロは、“思い出の再現”としての側面が強く、あくまで実際に昭和を経験した層による「自己投影」としての人気が中心でした。


【第2次ブーム】2010年代前半~中頃

  • 【主な担い手】30〜40代のサブカル層や若手クリエイター、中高年世代
  • 【社会背景】SNSやYouTubeなどの個人メディアの台頭によって、古いものに新しい価値を与える動きが活発に。マニア的視点からの“味”としての再評価が進む。
  • 【主な流行】純喫茶の再評価、レトロ建築の写真集、昭和風駅ビルの再活用、昭和レコードのリバイバル、アンティーク調のグラスや食器の人気

この時期は「懐かしい」というより「趣がある」「味がある」という評価が強くなり、趣味性や個性の表現としてのレトロが好まれました。SNSで「昭和レトロ巡り」が人気企画として定着しました。


【第3次ブーム】2020年代~現在

  • 【主な担い手】Z世代を中心とした若年層、海外の日本カルチャーファン、SNSユーザー
  • 【社会背景】情報過多・高速社会への疲れ、アナログへの回帰。さらに、昭和元年から100年を迎える記念的タイミングも後押し。
  • 【主な流行】アデリアレトロなどの復刻グラス、レコード・カセットテープの再流行、昭和風テーマパークや駄菓子屋カフェ、ファッションにおける昭和レトロミックス(セーラー襟、ボンネットなど)

現在のブームでは「昭和を知らない」Z世代が主役。彼らにとっては未知なる世界である昭和が「新鮮でエモい」としてSNSを通じて拡散され、日常の中の“非日常”として強く機能しています。


【まとめ】

昭和レトロは、「昔を懐かしむ」以上に、現代人の価値観と結びついた文化現象へと発展しています。

昭和を体験した世代には「帰れる場所」、未体験の世代には「発見できる世界」。

それぞれの世代が異なる距離感で向き合いながらも、共通して求めているのは“安心感”や“個の確立”といった、今の時代だからこそ欲しい心のよりどころです。

昭和レトロはこれからも、時代の気分に寄り添いながら、静かにそして確かに私たちの暮らしの中で息づき続けていくでしょう。

いかがだったでしょうか?野田商店的に簡潔にまとめてみました。皆さんも懐かしい気持ちになっていただいたらうれしいです。 それではバイビー👋

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